レポート:第25回「日本と台湾を考える集い」

 集いファンのみなさん、こんにちは。

 事務局Web担当の大福です。

 去る9月15日土曜日に、大阪・難波市民学習センター第2研修室にて、第25回の集いを実施しましたので、報告いたします。

 今回の講師は、平成21年に実施した第9回集いでも講師をしていただいた、梶山憲一さん。

 

 梶山さんは、まどか出版編集長、月刊「な〜るほど・ザ・台湾」顧問をされており、今回は、日本と台湾を往復する中で、ご自信の目で見てこられた台湾人の自国に対する意識をテーマに語っていただきました。

 梶山さんの話の中には、「台湾の危機は、中国に飲み込まれそうだというものだけでなく、社会自体の崩壊も含まれていると語る識者がいる」というものがあり、その内容は、

 

・結婚しない or できない

・出生率が世界最低

・幼児遺棄・虐待の急増

・うつ病発症率の急増

・外籍婚の増加による社会教育の困難

・高齢化社会から超高齢化社会へ

 

など、日本人にとっても他人事と思われないものがありました。

 

 梶山さんは、その崩壊を防ぐ鍵として「台湾意識」の確立が必要と、講演の中で語っています。

 

 「台湾意識」とは、かつての日本統治時代に確立したものでありましたが、悪名高き二二八事件によりその意識が歪んでいきました。そして1970年代になり、知識人の間で「台湾意識」が議論され、90年代の民主化が進む台湾社会にも影響が及びました。

 

 「台湾意識」については、黄俊傑さんの著書台湾意識と台湾文化―台湾におけるアイデンティティーの歴史的変遷』でも語られています。

 なお、今回参加された方は総数48名。懇親会も30名の参加で盛況のうちに終了しました。

 

 次回の集いは、11月3日、文化の日の土曜日。

 来年春公開予定の映画『セデック・バレ』を見る前に、映画の背景となりました”霧社事件”について知りましょうということで、『霧社事件に関する映像と講演』を実施します。

 

 また、緊急スペシャルとしまして、沖縄県糸満市にあります平和記念公園に、『全日本台湾人戦没者慰霊の搭』建立のために活動しています許光輝さんをお招きし、お話を聞く会を開催します。

 

 こちらは、10月14日日曜日、午後1時半より弁天町市民学習センター第1会議室にて開催!

 会場の都合により、人数が制限されますので、お早めにお申し込みください。

 残り11名です。