アミ族が紡ぐ台湾悠久の歴史—
この動画のオープニングに何とも言えない美しい歌声で紡ぎだされたエスニックなメロディーに聞き覚えの有る方も有るかと思います。そう、これはアトランタオリンピックの際にエニグマが発したReturn to innocence です。これには実は原曲が有りました。
それは、今回お招きした蒋進興さんが歌い継ぐアミ族の心、「老人飲歌酒」でした・・・。
蔣進興と第二代馬蘭吟唱隊プロフィール
蔣進興と馬蘭吟唱隊の故郷はアミ族の馬蘭部落、生活に於いて歌うことが日常であるアミ族伝統部落です。かつて文字を持たなかったアミ族は歌を通して祖先の知恵や教訓を後代に伝えてきましたが、その後アミ族の生活も現代化し流行歌が流入するにつれ、優美な部族の伝統歌も徐々に忘れ去られてしまいました。アトランタオリンピックのオープニングセレモニーに於いて図らずにも部落の先人である郭英男の歌声「老人飲酒歌」が世界中に流れ、台湾原住民アミ族の伝統歌の美しさを世界中に知らしめる結果となり、にわかに原住民伝統歌を学ぶ流行が起きたものの長続きせず、生活の中で歌い継ぐまでには至りませんでした。郭英男が去って15年、もはやアミ族伝統歌は消失の危機にまで直面しています。そこで郭英男の長男である蔣進興は、美しく豊かなアミ族文化を伝統歌を通して皆様に紹介するべく、亡き父・郭英男の遺志を引き継いで第二代馬蘭吟唱隊を率いて立ち上がりました。彼らの舞台を通して、アミ族伝統文化及び先人の知恵の伝承に触れて頂きたいのです。
アミ族の伝統歌は一人がリードボーカルを務め、他の歌唱者が追随して歌う「複式合音唱法」(複音式唱法)が特徴です。女性と男性が共に歌い、途中でそれぞれ別の歌詞やメロディに変わりますが、最後は男女の歌声が見事に重なり合うのです。
彼らは現代の生活の中に於いても日常的に歌います。誰かが歌えば皆が追随する、そんな伝統文化が未だに生きています。馬蘭アミ族発祥の地である馬蘭部落を誇りとし、第二代馬蘭吟唱隊は世界中にアミ族伝統歌を伝え続けています。
【郭英男と馬蘭吟唱隊について】
若き日の郭英男は、誰をも魅了する熟練した美しい歌唱で馬蘭部落のリードボーカルを務めていた。1978年に部落の数名で「馬蘭吟唱隊」を結成し台湾各地に赴き公演、そして1988年と1999年にはフランス,日本においても公演し、「台湾原住民の天籟の歌声」「世界の歌声」との誉れ高い呼び名を得て、言語の壁を越え大自然の美しく純粋な美声を、台湾原住民伝統歌謡を世界中に知らしめることに成功した。
第一代「馬蘭吟唱隊」は1998年及び1999年に魔岩唱片より2枚のアルバム『Circle of Difang―郭英男和馬蘭吟唱隊』,『Difang across the Yellow Earth 郭英男和馬蘭吟唱隊横跨黄色地球』を発売。その後2002年に郭英男夫妻が世を去り、第一代のメンバーも続けて後を追う中、部落の古老が伝統歌を保護するべく郭英男の長男である蔣進興を中心に第二代として馬蘭吟唱隊の美しい伝統歌を受け継ぎ、引き続き世界へ発信し続けています。
開催日程等
開催日程:2017年8月26日(土)
開始時刻:14:30〜16:30(13:45受付開始)
参加費: 前売り:2,000円
当日: 2,500円
定員: 140名(先着順)
主催: 日本と台湾を考える集い事務局
e-mail: t.forum.kansai@gmail.com facebook: 日本と台湾を考える集い
講演会後に講師を交えた懇親会も予定しております(先着57名,参加費前売りのみ3,000円)
詳しくは以下のコクチーズページで!
当日の講演テーマ
これまで集いでは、歴史や日台交流といったテーマで皆様に様々な台湾に関する情報を発信して参りましたが、芸能に関する話題を提供させて頂くのは初めてとなります。日台交流よりも更に古い歴史を持った原住民の歌声をぜひ生でご堪能下さい!
開催場所
名称:ドーンセンター1F パフォーマンススペース
住所:大阪市中央区大手前1丁目3番49号
最寄り駅:
地下鉄:谷町線「天満橋」下車、1番出入口から東へ約350m
私鉄: 京阪線「天満橋」同上
JR: 東西線「大阪城北詰」下車、
2番出口より土佐堀沿いに西へ約550m
参加申込みは↑
主催:日本と台湾を考える集い事務局
https://tsudoi-jptw.jimdo.com/
日本と台湾を考える集いは日台の相互理解の促進をめざし、関西を中心に活動をしている団体です。
日台の歴史・政治・文化等幅広い課題を取り上げ、学びの場として集いを開催しています。
連絡先:080-1403-3578(近藤)
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