「日本の大正世代としての李登輝」
大正世代の日本人だった李登輝
講師:酒井 亨 先生(フリージャーナリスト)
李登輝元総統が亡くなって三年が過ぎた。今年3月には李登輝より少し年上の鍾逸人も亡くなった。いずれも日本教育を受けた大正生まれだった。また日本内地でいえば、司馬遼太郎、池波正太郎、遠藤周作も李登輝と同じ年の生まれであり、司馬遼太郎が李登輝との対談で「台湾人に生まれた悲哀」という名言を引き出したのも感慨深いエピソードである。
思えば、戦後の日本の成長と繁栄は、大正世代の復員者らが築いたものだった。大正時代はちょうど大日本帝国全体の教育も普及した時期にあたり、そこで生まれ、教育を受けた大正世代こそが真の気骨ある日本人だったといえる。広い意味では昭和5‐6年までも含められる。李登輝なき今の台湾は、一時期は見えたかに思えた「国づくり」の方向性を見出せず、迷走状態にある。日本も末期症状を呈している。
そこで、いま改めて真の日本人であった大正世代の日本人の足跡を辿り、李登輝はじめ、王昶雄、田朝明、史明、鍾逸人、彭明敏、王雪梅、辜寬敏、さらに昭和初期生まれの蔡焜燦、高俊明、柯旗化らとの思い出にも触れつつ、今後の日本と台湾の国のかたちを考えたい。
【日 時】 令和5年10月14日(土) 13時30分開始(受付は13時00分より)
【会 場】 難波市民学習センター 第二研修室(電話:06‐6643‐7010)
大阪市浪速区湊町1丁目4-1 OCATビル4階
(地下鉄なんば駅・JR難波駅 下車すぐ)
【会 費】 1,000円(当日会場払い)